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1.
道の先の安全性と右回りに進む針の音は 「金銭が必ずあなたを守り、轍の上をおとなしく辿るの」と 戦後に残る思念と綻んだ演者と聴衆のズレが カビたチーズのその臭い 権力への賛歌は今日も止まぬ 永遠の嘘をついてくれ 種明かしをしないでくれ 永遠の嘘が聞きたくて 種明かしをしないでくれ 権利を守り脱落者は精神的な自由を芸術に落とし込み 英雄の記念碑は今日も雨風に曝されている 尊敬するあなたも初恋のあの人も 殺してやりたいほど憎いあいつも 垂れ下がった人参のように幸福と死を求め 今日も僕は乗り遅れた電車を見送っていた 気が付けば私も 「ソウナリタイソウアリタイソウナラナクテハナラナイ ソウナリタイソウアリタイソウナラナクテハナラナイ ソウナリタイソウアリタイソウナラナクテハナラナイ」と 願い願い願い願い願い願い願い願う 悲しいとき嬉しいときも  しょっぱい涙は同じように僕の頬を伝い 遠くで潮風の匂いがしました それは私を作る遠いところから 私の記憶の遠い
2.
音無し川 04:56
対に鳴る声混ざり 伸びてはうねる灯 目を閉じてる間 陰る足元探る手 縁が曲ったと嘆く母は過去に生きて 目を閉じてる間 陰る足元探る手 水面の下の音は渇き 慰めの弔いの花はやがて枯れ果てた 焼けた地に雨も降れば 種も根付く 道はゆれてうねり途切れ 海へと続く道の上 触れることの無かった唄を歌っている ネモトシャクナゲの綿帽子が雲に溶けてしまうからと 君は空に梯子を掛けようとしていた 遠くからは風の音が聞こえる  梯子を上る君にどうしても聞かせたくて 両手でそっと捕まえては 夕焼けの真ん中で聞いていたんだ 何も知らぬ 何に例え 何に伝え 海まで広がる空の下を 真っ白な雲が占拠し 日向では虫がチークを踊る 雲の合間から伸びた左腕が遺灰を撒き散らしては そこにはない彩りを加えている 僕はここで生まれた 僕はここで育った  僕はここで根を張り 僕が帰るべき場所は 焼けた地に雨も降れば 種も根付く
3.
閉口 お前への憎しみは伝えず 閉口 お前への感謝も消えて 閉口 第三の目が刺さり 飲み込むことはできず 喉で消化された 傷つき剥がれた 死角 胸に痛む 恥をかきたくないと 嘘はつきたくないと 流れに押し返された 言葉は喉に詰まった 手先で間を繋ぐ ささくれを剥がし 赤と白の斑な床の上を 黒い灰色い壁が囲み 木目の無い木の枠で縁取る 天井には熱を帯びた蛍光灯 虫の死骸 生活の臭いはそこにはなく 地に落ちた羽を持つ汚さが日を巡る度に強くなってゆく 背と胸を被る薄い膜は日々美しく光る
4.
02:08
頭中を襲う穏やかな静寂が 手先を大気に変えていく 刃先を振るった 両手で顔を隠す女 肉声で語らぬ吟遊詩人の詞 長い夜を越え待っていた 肩、足をつかむ手を 均整の取れた線をなぞり  色彩の狂った筆に憧れ その喉元を その両手を その先を守った 空に短刀を振り回し
5.
04:27
その刃を握った 流れる血は誰かに届く 同じことを言っている 同じことを言っている 黙っていれば話せと言い 話せばその言葉の隅をつく 二重の意味は袂を分かち 洗練された響きを無くして 列に並ぶ机に座り 教養と優劣を学んだ私が 何処へも行き着くことのない 門を叩く 狂信されるお前ですら食わずには生きられぬ 非文化の文明を呪い己を殺して 柄を喉に突き刺し神に慰めを乞う もう一方の先端を他人向けて 柄を握る痛みに慣れた私は 今日も門の前で 「不幸不幸」と「誰かに聞こえるよう」とさらに繰り返す
6.
常夜灯 05:23
腕を組んだまま ここから動きたくない 言葉は通じるが 誰とも話したくない 想いは分かれど 私への理解はない 快楽に笑えど あなたは誰と泣いた 腕を組んだまま ここから動きたくない 言葉は通じるが 誰とも話したくない 想いは分かれど 私への理解はない 快楽に笑えど 私は誰と泣いた いつまでも仮面を被っているものだから 怪人二十面相は年を取る一方です CMの間 ニュースキャスターは 頬杖をついては笑っていました 向いの大通りからは  休日らしい幸せそうな笑い声が聞こえてくる 幸せそうな音、その音に残酷な想像を膨らませては  僕は昨夜のニュースに酷く心を痛ませていた 点滅する信号を渡るかのように  新しい決意は生まれてはすぐに消えてゆく 小さい頃に死んだ婆ちゃんの笑った顔をふと思い出す  思わず腕組みする様な寒さが私の体を通り抜けた それは酷く物悲しい夜のことだった 酷く物悲しい夜のことだった 酷く物悲しい夜のことだった 酷く物悲しい夜のことだった 物悲しい夜 もの悲しい夜に僕は頭を 君は膝を抱え 物悲しい夜に 物悲しい夜に 物悲しい夜に 物悲しい夜に! 物悲しい夜に 物悲しい夜に僕はまた膝を抱えるあなたに 誰かの言葉や誰かの口を借りてそれを伝えたくては仕方なかったのだろう ただそこに僕の言葉など何処にもないことは知っていた そこに僕の言葉など何処にもないことは知っていた  そこに僕の言葉など何処にもないことは知っていた  そこに僕の言葉など 僕の言葉など 僕の言葉など  秋に謡う歌を 夜に嘆く歌を 月に流す歌を 目を閉じる歌を 届くことのない手紙は手元に 届くことのない手紙は今も だから私は芸術を愛し 本をかじり 空に泣き 旅に出て その1つ1つを その1つ1つを 私の中で中和し 膝を抱える 膝を抱えるあなたに伝えたくて仕方がなかったのだろう そこに僕の言葉など何処にもないことは知っていた そこに僕の言葉など何処にもないことは知っていた そこに僕の言葉など いつか自分に恵めばいいとさえ思っていた 冷たい考えが頭の中を駆ける 得たものから結びつかないような 冷たい考えが頭の中を駆ける 与えられたものから結びつかないような
7.
然り 03:02
夜が明けて光が射すよう 月 海が満ちるよう 生命を食べては 眠るよう 幾千の神に祈るよう その手を離さぬと願うよう 生死を繰り返す 遠く遠く続く 自ら離れ 記憶は数に置かれ 過去へ過去へと経った 墓に潜る間 両の耳は聞いている 鳥は空で 野良犬は塒で この螺旋がいつまでもいつまでも途切れることが無いと 終始、点は重ならず 夜が明けて光が射すように続く
8.
幻香 06:48
意識より強く胸に残る匂い  紡ぐ言葉は命より重く 空蝉の世は夢と余りにも悲しき掌 鷲の様に蒼な貞節をお前に求め 犬の様な鼻で同じ匂いを辿る 掌はあまりに虚しく 求めた大欲と力が息を引き取る時に表れる 下品な顔をした悲哀よ 猿の様な腕であなたの肩を掴み 熊の様にうろつき回っては何かを探している 無常を詠う詩人は人波に紛れ欲を満たす
9.
調べ 02:04
花の咲く音が聞こえているか 音の行き先が見えているか 胸に灯る灯を感じているか 調べを忘れ 花の咲く音が聞こえることもなく 音の行き先が見えることもなくて 胸に灯る灯を感じているか 調べを忘れ

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released June 22, 2014

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